ECB金融緩和の解説レポートを読んで
先週で仕事のほうが落ち着いたので、今日はゆっくりと相場のおさらいをしていると、マネックスレポートが追加されていたのに気づいた。
チーフアナリストの大槻奈那さんの「金融テーマ解説」
金融テーマ解説 ECBの'新バズーカ'と日本の金融政策の見通し/マネックス証券
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自分がちょっと目から鱗だったのが、貸出残高とGDP伸び率が正の相関関係にあるという事実がありながら、銀行は貸出残高を増やそうとしていないということ。
とはいえ銀行の「素人経営者に安易に貸し付けなんて」という気持ちも分からなくもないので、与信が通らない事業を行っている事業者の責任でもあるのだろうが、それにしても、金を貸さなかったのは事実。
デフレ下で株を吟味するにあたって、銀行があまりにも融通が利かないために「無借金経営」を会社の売りにしていた企業があるくらいだった。
(そして銀行はそういうところにお金を借りて欲しがっていた)
銀行自体の革新性に対する鈍化に対して、日本は「商社」という業態が投資銀行としての役割を担ってきたので案外気づかなかったが、それすらない世界経済の息詰まり感は想像を絶するものなのかもしれない。
(せいぜいあってヒューストンのベンチャービジネスに対する投資ぐらいか)
ちょっと話はそれたが、「富むものがさらに富む」という前提が崩れた今、資産をどのように考えるかというパラダイムシフトが発生している。
現金での定期預金もよいが、マネーサプライが上がれば自ずと現金の価値は下がる。
もっと「投資」が一般的になり、資産形成の一つとなってほしい。